Sylphide Artist Interview
vol.1 小瀧俊治さん
2023年5月19日 Orchestra Music Lab Tokyo 第1回公演 ご出演
憧れの一曲であり、だからこそ気軽に演奏することができなかった曲
この度はOrchestra Music Lab Tokyoの記念すべき第1回演奏会のソリストとしてお声がけいただき大変光栄に思っております。このようにオーケストラを一から設立し、演奏会を開催するというのは、費用面その他様々な条件をクリアしなければならず、そう簡単にできることではありません。今回の設立に当たってご尽力くださった関係者の皆様の気持ちに応えられるよう、またご来場いただくお客様にお楽しみいただけるよう全身全霊で臨みたいと思います。
私は東京音楽大学、大学院と修了したあと、ソロリサイタルやアンサンブル、ユニットでの活動などクラシック音楽のみの活動をしている中で、2013年、龍玄とし(Toshl)さんとの出会いがありました。ソロライブなどサポートさせていただく中で、そこから様々なジャンルでの活動へと広がっていき多くの気づきがありました。2019年に結成した尺八・篠笛アーティスト山口整萌とのユニット「ピアノ尺八INFINITY」では『癒し』という概念を中心に、様々なジャンルの演奏に加え、オリジナル曲を作曲・演奏するなど常に新たな事に挑戦し続けております。
一見するとクラシック音楽から離れていっているように感じるかもしれませんが、常にクラシック音楽を演奏し続けているのはもちろんのこと、私の中でクラシック音楽は常に心の中心にあり続けており、様々な経験によって視野が広がりそれが演奏にも良い意味で反映されてきていると感じています。今後もジャンルという括りではなく、また、流行り廃りに流されず、自分自身が本当に心の底から感動できる音楽を表現し続けていきたいと思っております。
小さい頃、毎朝母がかけるクラシック音楽のCDを聴くのが日課となっていましたが、今回演奏するラフマニノフのピアノ協奏曲第2番は、その中でもとりわけ大好きでよくかけてもらっていた、いわば憧れの一曲であり、だからこそ気軽に演奏することができなかった曲でもあります。今回全楽章演奏するのは初となりますが、この特別な瞬間を多くの方に共有していただけましたらこんなにも幸せなことはありません。
その場でしか感じることのできない特別な瞬間を
このオーケストラの魅力はマエストロの小林剣心さんをはじめとし、新進気鋭のメンバーが揃っているので、きっとそのフレッシュで爆発的なエネルギーが一つとなり、その場でしか感じることのできない特別な瞬間を味わっていただけることと思います。私自身もそのエネルギーに呼応して今しかできない演奏ができることを楽しみにしております。
また、今年はラフマニノフ生誕150周年のラフマニノフイヤーという事もあり今回は、ブルッフのヴァイオリン協奏曲と共にラフマニノフのピアノ協奏曲第2番、第3番という非常に豪華なプログラムとなっております。一夜で3人違うソリストによる3曲のコンチェルトをお聴きいただける貴重な機会となりますので、是非多くの皆様に会場で体感していただけましたら幸いです。1曲ごとに休憩も入る予定ですので、クラシック音楽やオーケストラにやや距離感を感じているという方もどうぞお気軽に足をお運びください。
心情とこの作品をシンクロさせて聴いてみる
今回私が演奏するラフマニノフ「ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 作品18」は言わずと知れた名曲中の名曲ですし、映画やフィギュアスケートなど様々なシーンでもお聴きいただく機会が多いので皆様にも非常に馴染みが深い曲かと思います。なんと言っても、どこを取ってもロマンチックで重厚で壮大なロシア的叙情の世界観や時にメランコリックな面を感じられる曲であり聴き手にとっても非常にわかりやすい曲だと思います。ラフマニノフが鬱病やスランプに苦しむ中、催眠療法などを経てその苦しい状態から抜け出す糸口となった作品でもあります。
第1楽章、第2楽章、第3楽章とそれぞれに全く違ったキャラクターやドラマがあり、様々な葛藤を経て喜びに満ちた第3楽章クライマックスでは感動せずにはいられない作品です。ラフマニノフの作曲時の心情とこの作品をシンクロさせて聴いてみるとより一層深く感じるものがあるのではないかと思います。
どうぞ最後までごゆっくりお楽しみください。
小瀧俊治
小瀧俊治プロフィール
東京音楽大学ピアノ演奏家コースを卒業。同大学大学院修了。在学中特待奨学生として在学。第18回ABC新人コンサートオーディション合格、ザ・シンフォニーホールでの演奏会に出演。第14回コンセール・マロニエ21第1位。栃木県交響楽団とベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番を共演。第21回ブラームス国際コンクールセミファイナリスト、第2回FUGA国際音楽コンクール金賞。等多くのコンクールで入賞を果たす。2013年よりボーカルの龍玄とし(Toshl)のソロライブサポートや、華道家・假屋崎省吾とのピアノデュオでの共演、ピアニスト米津真浩とのピアノデュオによる超絶技巧クラシカル・エンターテインメントなど、クラシックのみならず活動は多岐に渡る。2019年、尺八・篠笛アーティスト山口整萌と『ピアノ尺八INFINITY』を結成。ホール公演の他にも【世界遺産】高野山・金剛峯寺【国宝】石清水八幡宮や紀三井寺、道成寺、勝尾寺などでの奉納演奏やコンサート、東京ドームで開催されたイベントへの出演など幅広い活動を行っている。ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングスによる楽器擬人化プロジェクトMusiClavies(ミュージックラヴィス) フォルテ(ピアノ) 演奏担当。
Orchestra Music Lab Tokyo
第1回公演 オーケストラに恋をして
ラフマニノフ生誕150年を祝して、ピアノコンチェルト第2番&第3番、ドラマティックなブルッフのヴァイオリンコンチェルト第1番を若手精鋭を集めたOrchestra Music Lab Tokyo、旬のソリストとともに皆様を壮大なコンチェルトの世界にお誘い致します!
2023年5月19日 金曜日
17:45開場 18:30開演
タワーホール船堀 大ホール
都営新宿線 船堀駅下車 徒歩約1分
チケット
S席 6,000円 購入する
A席 4,000円 A席 学生 3,000円 購入する
B席 3,000円 B席 学生 2,500円 購入する
先行予約期間 2023年3月1日(水曜日)
一般販売開始日 2023年3月19日(日曜日)
ソリスト ピアノ 小瀧 俊治
ヴァイオリン 関 朋岳
ピアノ 重森 光太郎
指揮 小林剣心
プログラム
ブルッフ : ヴァイオリン協奏曲 第1番 ト短調 作品26 ヴァイオリン 関 朋岳
ラフマニノフ : ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 作品18 ピアノ 小瀧 俊治
ラフマニノフ : ピアノ協奏曲 第3番 ニ短調 作品30 ピアノ 重森 光太郎
Orchestra Music Lab Tokyo Instagram https://www.instagram.com/orch_mlt/
Orchestra Music Lab Tokyo twitter https://twitter.com/O_MLab_T/
主催 : 株式会社Sylphide
お問合せ : Sylphideコンサート事業部